火星人くんの独り遊び

まだ地球に来て間もない火星人くんは
お友達が誰も居ません

ある日、お散歩をしていると
丸いオリのようなものを見つけました

「よし、登ってみよう」

恐る恐る登ってみると
オリはクルクル回り始めました

「ワーイ、楽しいなぁ・・・」

あんまり楽しかったので
しばらく遊んでいたのですが
目が回ってしまいました

フラフラしてきた火星人くんは
湯気の出ているドラム缶を見つけました

「この前、たくさんの人が足をつけてお話していたなぁ」
火星人くんもマネをして足をつけてみました

全身スッポリ入ってしまいました
「でも、温かくて気持ちいいなぁ」

すっかり温まった火星人くんは
いつも遊びに行く時計台に向かいました

しばらく屋根の上に座っていましたが
地球人の姿は全くありませんでした

火星人くんは眠くなったので
風邪をひく前に帰ることにしました

「今度は、地球のお友達できるかな？」
地球のお友達と遊ぶ夢を見ながら眠りにつきました